【ママの気持ち】不安やイライラいっぱいいっぱいの時の気持ちの保ちかた
公認心理師*けい先生
2025/05/21
はじめに

子育て中は、子どもの成長や子どもの笑顔など喜びを感じることがある一方で、不安やイライラ、孤独感、疲れ…と日々、大変なこともたくさんあります。
特に発達障がいのお子さんの子育ては考えなければいけないことが多く、ストレスでいっぱいいっぱいになることもあるかと思います。
今回はママが気持ちを保つために、どんな風にすればよいのか、一緒に考えてみましょう。
不安や孤独を感じていませんか?

今、あなたの心と体の調子はどうでしょうか。
疲れがたまっている、何だかそわそわする、しんどい、イライラする…といった気持ちは否定せず、言葉にしてみましょう。まずは自分の気持ちを意識化します。
そして不安や孤独を感じている時、お子さんやあなたのことを分かってくれている人がいると助けになります。
もし理解してくれる人がいなかったり、少なかったりするようなら、一人で抱え込まず、どこかにつながりを求めましょう。話をすることで、気持ちが落ち着いたり、気持ちの整理につながります。
お住まいの地域には保健センターがあり、お子さんのことや保護者の相談に乗ってくれます。また、療育センターや子育てのサポート情報などを教えてくれることもあります。
また、ふぉぴすのようなWEBサービスで同じように発達障がいのお子さんを育てている保護者とつながることもよいでしょう。先輩たちが同じような道を通ってきたことが分かり、一人じゃないんだと思えたり、不安や孤独感が軽くなるかもしれません。
お子さんの発達の特性は個性豊かで千差万別ですので、本やネットの情報だけではピッタリ当てはまるものが見つからないことも多いものです。
専門家に相談することにより、お子さんオリジナルの子育ての見通しが持てるようになり、子育ての支えになることもあります。サポートを求める一歩を踏み出すには勇気がいるかもしれませんが、その一歩は大切な一歩です。
他の子と比べないようにする

子どもはそれぞれ違う、個性を大切にしよう、と分かっていても、「みんなはできるのに」「どうしてうちの子だけできないのだろう」…とつい考えてしまうこともあるでしょう。
私たち大人は、子どものできていないことに目が向きがちです。なるべくうまくいっていることを探してみましょう。1ヶ月前にできなかったことが少しできるようになっている、ということが見つかるかもしれません。
何より、お子さんが安心して過ごせているかどうか、ということにも目を向けてあげてください。安心して過ごせていない時に、苦手なことに挑戦することは難しいものです。やり方や環境を変える時にはなるべく不安を減らしてあげるようにしましょう。
他の子と比べて追いつかせようとすると焦ります。お子さんらしさを大切にし、できていることに目を向け、得意なことをのばしてあげるのもいいですね。
認められたり、ほめられたりすると、他のこともがんばろうという力につながります。
「自分のための時間」ありますか?

子育てをしている時期は、どうしても自分のことは後回しになりがちです。子育てはきちんとやろうと思うといくらでもやることがあります。ですが、ある程度で切り上げ、「よくやってる」と自分をほめてあげましょう。自分を大切にできないと、お子さんのことも大切にできなくなってしまいます。
お子さんを置いて遠出や旅行をするような時間は作りにくいと思いますが、手軽にできること、例えば推し活をする、アロマを焚く、テレビドラマを見る、体を動かす、趣味に没頭する、気の置けない友達とおしゃべりをする…などなど、自分へのごほうびタイムを作りましょう。
親がニコニコしていると、お子さんは安心でき、安定します。
そうは言ってもやっぱり時間が作れない、という方は、ほんの短い時間でも、深呼吸をしたり、好きな音楽を聴いたり、美味しいものを食べたりしてリフレッシュし、お子さんのために、親が自分を大切にすることを意識するようにしましょう。
時にはお子さんをレスパイトで預けてることは支援として認められています。
おわりに

発達障がいのお子さんは、個性豊かで子育ては大変なタイプであることが多いと思います。一般的な子育てで良しとされることをやらせようとがんばりすぎると親子で苦しくなるかもしれません。
お子さんにも、自分自身にも、理想を求め過ぎないようにし、ありのままの姿を大事にしていきましょう。
このような記事を読んでくださっているあなたはきっと、毎日お子さんにしっかり向き合っているのだと思います。もうそれだけで十分です。お子さんにとってはとても幸せなことです。自分を大切にし、リフレッシュしたり、誰かに話しをしたりしながら、ゆっくりと進んでいきましょう。

公認心理師*けい先生
経歴:公認心理師 27年目
心理士 27年 発達の偏り、不登校などの子育ての相談業務を担当してきました。2児の母です。