指差ししない?指差しの段階とお家で出来るアプローチ
言語聴覚士*はる
2024/08/30
子どもの発達の指標の1つでもある指さし。子どもが発達するにつれて、なかなか出てこないとパパやママは心配になりますよね。
今回は指さしがいつ頃でるのか、家でどんなサポートができるのかを紹介していきます。
指さしは生後10か月から1歳半までの間に出現します。
そして、この指さしには4つの段階があるのです。
①興味の指さし
子どもが何かをみつけたとき声を出しながらその対象を示すことを「興味の指さし」といいます。
指を指さすだけではなく手をパーの状態で指し示したり、動かしたりしても「興味の指さし」といえるのです。
そのため、指をたてて指し示すことだけを「指さし」と思わず、この子はできていない!と思わないでくださいね。
自分の見たものを、一生懸命示している姿は成長している証といえるのです。
興味への指さしは、だいたい10か月頃から始まると言われています。
②欲求の指さし
例えばご飯や玩具、お菓子に指をさしたり手をさしたりしながら、自分が今欲しい!という気持ちを表現しているのが「要求の指さし」に当たります。 要求の指さしは、自分の気持ちを表現する方法を身に付けた段階なので、興味の指さしよりもあとに出現します。
③叙述の指さし
この指さしは、自分の気になったものを相手に伝えたい!という気持ちを表現します。 興味のあるものを見つけて、さらに対象に向けて伝えようとする少し高度な指さしです。 およそ1歳前後で出現するといわれています。
④応答の指さし
1歳半検診で用いられることが多い絵本を見て「リンゴはどれ?」などと答える指さしは、これに当たります。
対象の相手に伝えようとする気持ちも発達しており、さらに質問を理解していることに加えて、物の名前も理解していないと答えられません。
どこか1つでも欠けると正確な応答の指さしにはつながらないので、このたった1つの指さしという動作でもさまざまな要素が組み合わさってできているのです。
おうちで出来る!
指さしのサポート方法
①大人や周りのお友達が
指さしをしているのをみる
普段から周囲の人が散歩や絵本読みなどの場面で「わんわんだね」「あ、ぶーぶーがいるよ」などと指をさして見せることが効果的です。
また、保育園などにいるお子さんは、自分より月齢の高いお友達が指をさしている姿を見ると、こうやって人に伝えるということが理解できますよね。
最初は、おとなが指をさしているのを見ていなかったり、見ていても指さしをしなかったりしても問題ありません。
少しずつ「何をしているんだろう」と相手に興味を持って見て覚えていくのです。
これを繰り返しているうちに、段々と何をしているのか理解し、指をさすという表現につながっていくのです。
②子どもに選ばせる機会をつくる
普段から周囲の人が散歩や絵本読みなどの場面で「わんわんだね」「あ、ぶーぶーがいるよ」などと指をさして見せることが効果的です。 また、保育園などにいるお子さんは、自分より月齢の高いお友達が指をさしている姿を見ると、こうやって人に伝えるということが理解できますよね。 最初は、おとなが指をさしているのを見ていなかったり、見ていても指さしをしなかったりしても問題ありません。 少しずつ「何をしているんだろう」と相手に興味を持って見て覚えていくのです。 これを繰り返しているうちに、段々と何をしているのか理解し、指をさすという表現につながっていくのです。
③なんでも理解をして先回りしすぎない
子供が何かを伝えようとするとき、親だからすぐに察せることもあると思います。
時には大事ですが、そればかり続くと「パパやママは話さなくても分かってくれる!」と子どもは伝えようとせずに分かってもらおうとします。
例えば、口をあけただけで「何か食べたいの?」とお菓子やご飯をあげたり、手を伸ばしている途中で「これが欲しいの?」など先取りをして与えたりすることです。
そのため、子どもが自分の欲しいものをしっかり表現しきるまで「待つ」という行為もとても大切になります。
仕事をしているパパやママが増え、忙しいとつい手を出したくなると思いますが、全部ではなくてもたまに待って子どもの反応も見てみましょう♪
まとめ
今回は指さしの出現時期と、自宅でできるアプローチについてご紹介しました。
他の子どもに比べて自分の子どもにできないことがあると、思わず気になってしまうと思います。
ですが、どの発達も個人差があるものなので、あまり焦りすぎずその子らしく表現しやすい環境もつくってあげましょう。
また、気になることが続く場合は、検診のときの保健師さんやかかりつけの小児科などにご相談してみてくださいね。
言語聴覚士*はる
経歴:言語聴覚士歴:10年目
2児の母をしながら、児童発達支援施設にて、楽しく遊びながら子供たちの「伝えたい!」という気持ちを育てることをモットーに