【作業療法士が教える】姿勢が悪くて集中できない!原因は?お家で出来る事

作業療法士*てつ先生

2025/03/22

はじめに

姿勢が悪いとはどのようなイメージがありますか?
例えば、食事をしていても肘をテーブルについてしまう姿勢、授業中は猫背になってしまうなど姿勢が悪いとはたくさんの場面で見られています。
姿勢が悪いと身体が動かしづらくなったり、食事を食べる時や授業中は、集中することが難しくなってしまいます。実は、発達障がいのお子さんには、姿勢が悪い子が多く見受けられています。
今回は、姿勢が悪くなってしまう原因とお家でできるサポートについてご紹介していきたいと思います。

姿勢が悪いと言われる子の特徴

私がイメージする姿勢が悪いということの特徴をいくつか挙げていきたいと思います。

・見た目が弱く、ふにゃふにゃしている
・座る姿勢が猫背になってしまう
・何をするにしても身体をシャキッとすることが難しい

姿勢を保持する身体の筋肉が弱く、重力に逆らって身体を支えることが難しいため上記のような特徴が見られてしまいます。

姿勢が悪くなってしまう原因

前庭感覚や固有受容感覚の未発達

前庭感覚とは、耳の奥にある感覚器であり、人のバランス感覚や身体の筋肉の強さを調整しています。
固有受容感覚とは、身体全体の筋肉にある感覚器であり、身体の感覚の調整に関与していると言われています。 この2つの感覚が合わさって活動することで、身体全体の筋肉の張り具合や身体のバランス感覚を上手に調整することが出来ます。
しかし、発達障がいのお子さんは、このような感覚が未発達であることが多く、その影響により身体の筋肉の張りが弱くなったり、姿勢を保つことが難しくなります。

どんなアプローチが効果的?

一番身近で効果的で気軽にできるアプローチとしておすすめなのは、バランスボールです。
バランスボールを使う事で身体の筋肉の張りを調整する前庭感覚を鍛えることができます。
最初は、バランスボールに座るだけでも良いです。大人と手を繋ぎながら跳びはねることから始めてもOKです。
その際、わざとにバランスボールに座っているお子さんの身体を傾かせ、お子さん自身で身体を立ち直らせる動きを取り入れるのも効果的です。
最初から一人でバランスボールに座ることができる子は、そのバランスボールに座りながらボールを蹴ってもらったり、ボールを投げる遊びも効果的です。
バランスボールに座りながら遊ぶことは、姿勢を保持する筋肉を常に働かせることができるため、姿勢が悪い子には効果的なアプローチになります。

バランスボール以外での改善方法

バランスボール以外でも姿勢を改善することは可能です。 姿勢を改善しようとする際に意識していただきたいことがあります。

・身体全身に力を入れる運動
・背中の筋肉を伸ばす運動
・傾いている身体をまっすぐに戻す運動

上記の3つの要素は姿勢を改善するうえで意識していただきたいです。
例えば、飛行機のポーズで背筋を伸ばし、30秒間保持できるか。親御さんの腕に掴まり、落ちないようにぶら下がる遊びなどがあります。飛行機のポーズは、背筋を伸ばすことが出来ます。背筋を伸ばすことは、猫背などのお子さんには効果的であるため、背筋を伸ばす運動は積極的に取り入れたい運動です。
また、何かにぶら下がることも効果的なので、公園などの鉄棒遊びもおすすめします。

おわりに

バランスボールは、姿勢が悪い子には効果的な運動です。
お家でも手軽にできる運動なので、ぜひお家で取り入れてみてはいかがでしょうか。
バランスボール以外にも飛行機のポーズや何かにぶら下がる遊びも効果的な運動になります。
姿勢を改善しようとする際には身体全身に力を入れる運動、背中を伸ばす運動、傾いている身体をまっすぐに戻す動作などを意識して取り組まれていただきたいと思います。

作業療法士*てつ先生

経歴:作業療法士歴11年

作業療法士として働いています! 感覚統合や運動療法、作業活動などを通して、子供達が楽しく成長出来る事を目指して日々努力しています。

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