子どもの上手い褒め方は?声かけ例&心理士が効果的なコツを解説!

公認心理師*けい先生

2025/01/31

はじめに

子育てでは褒めることが大切だと言われます。ですが子育てをしていると、イライラすることが多く、 中でも、落ち着きがなかったり、何度同じことを言っても言うことを聞かなかったりするお子さんには、 叱ってばかりでなかなか褒めることが難しいという方が多いかもしれませんね。
また、いざ褒めようと思っても子どもをどう褒めたらいいのか分からない、というお話もよく聞きます。
叱ってばかりの生活から脱却して、褒め上手になるにはどうしたら良いのでしょうか。

できて当たり前のことも褒める

例えば、落ち着きのないお子さんが食事中にウロウロし始めると「座りなさい」と言って叱る、 座って少し食べてもまたすぐ遊び始めてしまい、また叱る…
結局、食事の間中、ずっと叱っていて、食事が楽しくなくなってしまう、という場面を想像してみてください。

全部食べられた時に褒めようと思っていたら、褒める機会はなかなか訪れません。 食べ始めて座っている時に「座れてるね!」、少し食べたら「たくさん食べられそうだね♪」、 お子さんが笑顔なら「おいしそうに食べてくれてママうれしいよ~!」・・・どうでしょうか。  
普段はできていることに注目して、褒めたり認めたりすると、できる時間(この場合は食事の時間)が長くなり、 毎日続けている内に、いつの間にか声をかけなくても適切な行動が取れるようになります。

実際にはできていなくてもやろうとしたら褒める

「いい子ね」「がんばってるね」「すごいね」と褒めることは多いかもしれません。もちろんお子さんにとってうれしい褒めことばです。 ですが、よりよい行動を定着させるためには、具体的な行動を褒めるような工夫をするとよいでしょう。 例えば「姿勢がよくてカッコいいね」「自分でボタンが留められたね」と伝えると、何がどう良かったのかがお子さんに分かりやすくなります。

具体的な行動を褒める

「いい子ね」「がんばってるね」「すごいね」と褒めることは多いかもしれません。もちろんお子さんにとってうれしい褒めことばです。 ですが、よりよい行動を定着させるためには、具体的な行動を褒めるような工夫をするとよいでしょう。
例えば「姿勢がよくてカッコいいね」「自分でボタンが留められたね」と伝えると、何がどう良かったのかがお子さんに分かりやすくなります。

褒め方のバリエーションを増やす

ことばだけではなく、ハイタッチや拍手、親のうれしそうな笑顔や万歳、指でオッケーサインを出す、笑顔で抱きしめられる、といったことも、 お子さんに褒める気持ちが伝わり、達成感を持ちやすくなります。
お子さんに対する「ママ(パパ)はうれしいよ」という温かい気持ちがジェスチャーで伝わり、褒めことばを補強してくれます。

褒める時は無条件に褒める

なかなか始められなかった宿題を始めた時、つい「やればできるじゃない。今度からはすぐにやろうね」などと言ってしまうことはありませんか。 褒めているつもりでも、お子さんにとっては今までやらなかったことをとがめられているように感じたり、嫌味を言われているように聞こえたりするものです。
またできたことを褒めた後で「お兄ちゃんは〇〇もできるんだよ」などと付け足してしまうと、お子さんはいくらがんばっても認められていないように感じてしまいます。
お子さんができなかったことができると、親はうれしくてさらに次を期待をしてしまうものですが、余計な一言を付け加えないように気をつけましょう。

まとめ

お子さんだけでなく、私たち大人も、褒められるとうれしくなり、またがんばろうという気持ちになります。 お子さんたちにとっては、がんばれば良いことがある、できることが増えて達成感を感じるということがとても大切です。
なぜなら、そのことが自分を信じる力=自信や自己肯定感につながるからです。褒めることが、お子さんの成長のエネルギーになり、 自分から様々なことにチャレンジできたり、少しくらいのストレスには負けない心が育ったりしていきます。

このように試行錯誤して培った情緒的なつながりは、お子さんが思春期を迎え難しい年ごろになった時の支えになります。 育てにくいタイプのお子さんは、特性に合わせた効果的な褒め方について工夫が必要です。お子さんの特性を整理し、上手な褒め方を専門家と一緒に探していくのもよいですね。

公認心理師*けい先生

経歴:公認心理師 27年目

心理士 27年 発達の偏り、不登校などの子育ての相談業務を担当してきました。2児の母です。

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