二語文が出ない・少ない原因は?2歳からできる家庭での促し方を解説
言語聴覚士*はる
2026/02/18
はじめに

2歳ごろになると、「ママ、いた」「あっち、いく」など、短い言葉を組み合わせた二語文が少しずつ聞かれるようになります。
この時期ならではの、まだたどたどしい話し方はとても愛らしいですよね。
ただ一方で、同じくらいの年齢の子がどんどん言葉を話し始めると、
「うちの子はまだ話さないけど大丈夫かな…?」と心配になることもあると思います。
そこで今回は、二語文がなかなか出てこない・数が少ないお子さんに向けて、家庭でできるサポートの工夫や言葉を促すコツをご紹介します。
目次
二語文はいつから?発達の目安を知ろう

二語文が出る時期は1歳半〜2歳半ごろ
2語文は、おおよそ、1才6カ月~2才6カ月頃に出てきます。 2語文がなかなか出てこない理由として、大きく分けて2つあります。
言葉が出ない理由は「理解」と「表出」のどちらにもある
言葉が出ない理由は「理解」と「表出」のどちらにもあるといわれています。
- 名詞はたくさん言えるけれど「走る」「する」「ほしい」などの動詞や要求語が出ていない
- 動詞や要求語は言えるけれど「犬」「ご飯」「テレビ」などの名詞が言えていない
どちらも「話せない」という表出面の問題だけではなく、理解ができていないと表出にはつながらないので、動詞や名詞などそれぞれの理解も遅れている可能性があります。
この名詞と動詞、名詞と要求語それぞれを組み合わせることで2語文は話せるようになりますよ!
二語文が出ない・少ない原因
これから、なかなか2語文が出ない、少ないお子さんに対する支援方法をお伝えしますね。
ただその前に、お伝えしておきたいことがあります。
どうしても自分の子どもが他の子どもに比べて遅れているように感じると、
不安に思うパパやママはたくさんいると思いますが、子どもには個人差があること、そして誰かが悪いわけではないこと。
最後に本当に心配なときは、3歳検診や、かかりつけの病院で相談してみるとよいですよ。
私がこれからお伝えするのは、家庭での支援方法ではありますが、決してできないから「だめ」ということではなく、
親子の関わる機会の1つとして楽しんで取り組んでいただければと思います!
①名詞はあるけれど動詞が少ない場合

動詞や要求語が出ていない場合は「ちょうだい」「やって」「だっこ」「よんで」「とって」などの幼児がよく使う動詞を耳にする機会をたくさん作りましょう。
まずは絵本などを見ながら、そのページに書いてある様子を伝えていきます。
例:ママ 抱っこって言っているね おにぎり 食べているね など
また、「やって」は、いろんな場面で使える便利な言葉なので、子どもがお菓子の袋を開けられずに困っているときなど、
「やってだね」「手伝ってだよ」と言葉を添えて一緒に言う関わりをしましょう。
その経験を繰り返すことで、困ったとき、やってほしいときは「やって」「手伝って」と伝えることを子どもは学びます。
このようにその動詞をどのような場面で使うか結びつけることで、子どもは理解を深めていくのです。
②動詞はあるけれど名詞が少ない場合

「ちょうだい」などの要求語や動詞ばかりを言う子には、名詞が足りないので、物の名前を教えるようにしましょう。
「ちょうだいちょうだい」と繰り返していたら、子どもが欲しているものを「〇〇だね」と名前を伝えたり、「食べる」と言っていたら「ご飯だね」「パンだよ」などと何を食べるかだったりと、名詞を耳にする機会を増やしていきます。
動詞と同様に、経験を繰り返していくうちに、子どもは物の名前の理解が伸びて、
人の言っているものを選択して持ってきたり、自分から物の名前を言ったりできることが増えますよ♪
③理解が追いつかず、組み合わせが難しいケースも

二語文が出ないもう一つの理由は、言葉の理解そのものがまだ十分に育っていない場合です。 子どもが言葉を話すためには、まず「言葉の意味を理解していること」が前提になります。
たとえば「りんご」「食べる」という2つの言葉をそれぞれ理解していても、
「りんごを食べる」というように組み合わせて話すには、「もの」と「行動」を結びつける理解が必要になります。
理解がまだ追いついていないと、「りんご食べよう」と言われても、何をどうするのかイメージがつかみにくく、 結果として二語文の表出に結びつきにくいことがあります。
そんなときは、実際の動作や体験と一緒に言葉を伝えることがポイントです。
- 「くつ、はこうね」と言いながら一緒に靴を履く、
- 「ジュース、のもう」と声をかけながら飲む、
といったように「言葉」と「行動」をセットで繰り返すことで、理解が深まっていきます。
日常の中で言葉と体験を結びつけていくことで、 子どもは少しずつ「言葉を組み合わせて話す力」を身につけていくのです。
おうちでできる二語文の促し方

二語文を話せるようになるには、日常の中で「言葉を聞く・まねる・使う」経験を少しずつ積み重ねていくことが大切です。
ここでは、家庭で楽しくできる二語文の促し方を3つご紹介します。
動詞や要求語を生活の中で意識的に使う
子どもが二語文を話すためには、「食べる」「やる」「とる」「行く」などの動詞や要求語を理解していることが大切です。
まずは、日常の動きに合わせて大人が言葉を添えてあげましょう。
たとえば、
- ご飯の時間に「食べるね」「スプーンで食べよう」
- 遊びの中で「押して」「投げたね」「拾って」
- 手伝いを求められたら「やって」「とって」と言いながら動作する
このように、行動と一緒に言葉を聞く経験を重ねることで、子どもは自然に「どういうときにその言葉を使うのか」を理解していきます。
無理に話させるよりも、まずは「たくさん聞いて、意味を知る」ことが第一歩です。
名詞を繰り返し伝えて理解を深める
動詞や要求語が増えてきたら、次は「誰の?」「何を?」にあたる名詞を増やしていきましょう。
名詞を理解していないと、言葉を組み合わせることが難しくなるため、
普段の会話や遊びの中で物の名前をたくさん聞かせてあげることが大切です。
たとえば、
- 「ボール投げよう」「パン食べよう」
- 「パパ来たね」「ワンワンいたね」
- 「これ、ジュースだね」「帽子、かわいいね」
このように、名詞と動作をセットで伝えることで、子どもは自然に「名詞+動詞」の形を覚えていきます。
指差しや見せる動作を加えると、より理解が深まりやすくなりますよ。
子どもの発話に「ひとこと足す」関わりを意識する
例えば、子どもが「りんご」と指をさして食べたそうにしていたら、パパやママは「りんご/たべる?」などとひとつ言葉を付け足して2語文を伝えてあげましょう。
また、「ちょうだい」とか「かして」などと要求語のみ言う場合は、「何を」と聞いて、困っている様子があれば、物の名前(名詞)を伝えて、もし一緒に言えた場合はたくさん褒めてあげるとよいですよ!
ポイントは、繰り返し・ゆっくり・楽しそうに伝えること。
短いやりとりでも、毎日の積み重ねが二語文の表出につながっていきます。
楽しくできる!二語文を育てる遊びアイデア

「まねっこゲーム」で楽しく練習
そして、ある程度2語文を耳にする機会を増やせたら、一緒に言う練習をしたり、真似して言ったりする練習をしていきます。
ただ「練習」というと、堅苦しく感じてしまうので、「まねっこゲーム!」などと楽しくやれるといいですね♪
「選び取りゲーム」で聞く力を伸ばす
また「選び取りゲーム」も耳で聞いて理解をする力を伸ばすのにおすすめですよ!
名詞なら「犬」「猫」、2語文なら「ぶどう たべてみて」や「くつ はかせてみて」などと
数多くのおもちゃやイラストから、伝えたものを選べるか、それに合った動作をしようとできるかなどをみる取り組みです。
ぜひ子どもと遊びながら耳で聞いて理解する力を伸ばし、2語文の表出を促していきましょう!
まとめ

今回は、2語文が出ない、少ない子への支援の方法についてご紹介しました。
どうしても、言葉がでない様子をみると、「出そう!」「話して!」と思ってしまいますが、まずは耳で聞いて理解する力を伸ばすことが大切です。
お子さんとの日々の関わりの中で、少し工夫をし言葉の理解や話す力を伸ばしていけることを祈っております。

言語聴覚士*はる
経歴:言語聴覚士歴:10年目
2児の母をしながら、児童発達支援施設にて、楽しく遊びながら子供たちの「伝えたい!」という気持ちを育てることをモットーに






