【言語聴覚士が教える】楽しく発語を増やすための5つのポイント
言語聴覚士*はる
2024/06/17
1歳をすぎると、子どもは少しずつ言葉を覚えて話すようになってきます。「言葉を話す」というのは、発達の中でも特に気になる部分ですよね。インターネットサイトの発達指標や、周りのお友達と比べて自分の子どもの言葉が少ないと気になってしまうと思います。そこで、今回は子どもと楽しく学べる「発語の増やすためのポイント」を紹介します。ご自宅でお子さんと楽しみながら一緒にやってみてくださいね♪
お家でできる発語を促すポイントを紹介させていただきますが、これを全てしっかりやっても「言葉が増えない」「あまり話さない」ということもあります。言葉の発達に不安感がある場合は、お子さんの健診で保健師さんに相談したり、かかりつけの病院があれば先生に相談したりしてみてくださいね。
また、言葉が発達途中だとうまくいえてなかったり、言い間違いがあったりということもあります。「間違っている!」「こうでしょ!」などと強い口調で言いなおしはさせず、「上手に言えたね」「〇〇だね」などと言えたことを褒めて、正しい言葉をさりげなく伝えるようにしましょう。もし、伝えた正しい言葉を真似できたら、さらに褒めて子どものやる気を伸ばしていきましょう。
発語を増やすための5つのポイント
①積極的に話しかける
乳幼児期は耳で聞いて声や言葉を覚えます。そのため、赤ちゃんと関わるときは、たくさん声かけをしましょう。日常を一緒に過ごすなかで「〇〇しようね」「これは△△だよ」などと言葉で伝えるとよいです。 いつも耳にしている声がママやパパの声だとわかると、子どもはその声がする方向を見るようになります。そこから声や言葉に対する「興味」が芽生えるので、この興味をどんどん引き出していきましょう。
②五感を使って理解を深める
写真を見たり、動画で動く様子を見たりなどさまざまな媒体から情報を得られます。また体を使って触ったり、投げたりと経験を通じて知識を身に着けます。知っているものを増やして、「ボール」は「投げる」など、ものと使い方や意味を結びつけられるようになるのです。遊びの中から日々学びを深められるので、多くの経験ができるように関わりましょう♪
③言葉遊びで真似を促す
1歳を過ぎて言葉が少しずつ出るようになれば、オノマトペを使って真似を促しましょう。 オノマトペとは「わんわん」「てくてく」などの日常で自然と使用している擬声語や擬態語のことをいいます。オノマトペは発声しやすくて覚えやすいことから言葉が出始める時期のお子さんにはピッタリです♪絵本などを使用して楽しく一緒に言葉遊びをしてみてくださいね。
④選ぶ機会をたくさん作る
一緒に遊ぶおもちゃや、今日食べるお菓子など、実際のものや写真を見せて「選ぶ」機会をたくさん作りましょう。「選ぶ」という行為は自分で理解をして選択するので、考える力が身に付きます。どちらか選択できたときは、「今日は〇〇だね」と選択できたものの名前を伝えて要求したものを渡しましょう。「自分の要求が通った」という経験は、成功体験になりその子自身のコミュニケーション意欲を伸ばします。
⑤「ごっこ遊び」でたくさんのやりとりを
おままごとやお店屋さんごっこ、赤ちゃんのお世話ごっこなど「ごっこ遊び」で沢山やりとりをしましょう。「ください」「どうぞ」や食べ物のおもちゃを使って「じゃーじゃー」と水で洗う真似をしたり、「とんとん」と包丁を使って切る真似をしたり、やりとりの幅が何百通りもあります。 特に子どもは大好きなママをしっかり見ているので、料理や掃除など日頃よくやっている行動の真似は上手な子が多いです。真似をして言葉のやりとり加えながら、言葉の理解と表現力を伸ばしていきましょう。
まとめ
今回は、楽しく学ぶ発語を増やすための5つのポイントをご紹介しました。 このポイントに限らず、ご自宅でその子の好きなおもちゃや興味の引くものを介しながら、日頃からお子様と沢山コミュニケーションをとることが「言葉」の発達に良いと私は考えております。この記事が、言葉に悩むパパやママの助けに少しでもなれば嬉しいです。
言語聴覚士*はる
経歴:言語聴覚士歴:10年目
2児の母をしながら、児童発達支援施設にて、楽しく遊びながら子供たちの「伝えたい!」という気持ちを育てることをモットーに