発語が出ない？遅い原因は？誰に相談すべき？

子どものことばの発達が遅れることには、様々な原因が考えられます。子どもの発達の速さはそれぞれであり、一般的な目安と異なることも珍しくはありません。この文章では、ことばの発達の遅れについて主な原因をご紹介していきます。

個々による発達の遅れ

子どもたちの成長には、個体差があります。ことばの習得に必要な脳の発達や、物事を認知する力の成長は、一筋縄ではなく、その子その子で異なる速度で進行します。例えば、ことばを理解し始める時期や、最初の単語を話すタイミングには、個人差がありますし、考える力や感情の表し方にも幅があります。加えて、環境や育てる側の接し方も、ことばの発達に影響を与えます。例えば、ことばによるコミュニケーションを積極的に促す家庭環境は、子どものことばの発達を刺激します。このような場合、子どもが持っている言葉の数の増加などの前向きな変化を見せる可能性があります。

聴覚障害などの健康問題

子どものことばの遅れには、聴覚障害（耳が聞こえない、聞こえにくい）などの問題が影響している場合があります。聴覚障害があると、周囲のことばをきちんと聞き取ることができず、ことばの習得に必要な音の認識（「あ」をちゃんと「あ」として認識できるかどうか）や、会話を通じての学習が難しくなります。聴覚障害が疑われる場合には、早急に専門の医療機関で検査をうけることが求められます。早期な治療と適切なフォローにより、これらの問題は解決へ向かいます。

自閉症スペクトラム障害(ASD)の可能性

自閉症スペクトラム障害（ASD）においても、ことばの発達の遅れはしばしば見られる症状です。この障害は、社会的コミュニケーション（相手の気持ちがわからないやルールがわからない）や限られた興味の範囲（乗り物や動物だけ興味がある）といった特性が指摘されます。これらの特性から、ことばの学習が困難になることがあります。適切な診断を受けることで、早期に訓練を開始でき、効果も得られるでしょう。

こどもの発語に関する相談先

お子さんのことばの発達にご心配をお持ちの親御さんは多いものです。ことばが遅れているかもしれない、ことばの発音がはっきりしない、コミュニケーションがとりにくいなど、ことばの発達に関する悩みはさまざまです。そんな時、どこに相談すれば良いのか、適切な相談先をご紹介します。

小児科医への相談

まず小児科医に相談することからはじめましょう。お子さんの全体的な発達の状況をチェックし、特にことばの発達に問題があるかどうかの初期診断をすることができます。さらに、必要であれば専門の機関を紹介してもらうことも可能です。小児科医は、お子さんの発語についての相談を日常的に受けております。ことばの遅れが他の発達の側面にどのように影響しているのか、全体的な発達を見てアドバイスをくれます。また、ことばの遅れが気になる場合は、定期的なチェックをお願いすることも大切です。定期的な診察を通じて、お子さんの発達の進捗を把握し、必要に応じてさらなる対策を講じていただけます

言語聴覚士へのアプローチ

あるいは、言語聴覚士の専門的なサポートを受けることも一つの選択肢です。ことばの発達に困難を抱えるお子さんの評価や治療を行い、ことばをはじめとしたコミュニケーション能力の向上をサポートします。言語聴覚士は、お子さんに合わせた遊びや活動を通じて、興味を持たせながらことばを促していきます。例えば、ひらがなやカタカナを使ったカードゲームや、ストーリーを作る活動を取り入れながら、楽しみながらことばの練習ができるようなプログラムを提案してくれることがあります。

子育て支援センターの活用

また、地域の子育て支援センターも大きな助けとなります。そこには、子育て経験のあるスタッフや専門家が常駐し、親子の悩みに対して具体的なアドバイスを提供しています。また、親同士の交流の場を提供し、情報共有や経験の共有が行えるようなサービスを提供しています。地域によっては、ことばの発達に関する専門のプログラムを提供しているところもありますので、積極的に参加していきたいものです。子育て支援センターを利用することで、お子さんの発語支援だけでなく、親御さん自身のストレスの解消や育児に関する有益な情報を得られる機会も増えます。

まとめ…

今回、言語聴覚士から子どもの発語が出ない？遅い原因は？誰に相談すべき？をご紹介させていただきました。一人で悩みすぎず、専門家や行政にも頼りながら困りごとを少しでも軽減できるようにしていきたいですよね。最後までご覧いただきありがとうございました。