【言葉のプロ直伝】滑舌や発音に効くお口のトレーニング遊び〈前編〉
言語聴覚士*はる
2025/07/14

子どもが話す姿を見るのは親として、成長を感じうれしくなりますよね。しかし話す言葉が少し聞き取りづらいと感じると、「うちの子、大丈夫かな?」と心配になる方も少なくないのではないでしょうか。
滑舌や明瞭な発音は、日常のちょっとした「お口遊び」を通して楽しく育てていくことができます。
ここでは、お子さまの言葉の発達をサポートする「お口のトレーニング遊び」をご紹介します。遊びながら自然と正しい発音の基礎が身につくので、日常に取り入れてみてくださいね。
なぜ「お口遊び」が大切なの?

発音がはっきりしない原因の多くは、舌・唇・あごなど、発音に関わる口まわりの筋肉が十分に発達していないことにあります。
ですが、子どもに「滑舌の練習しよう!」と言っても、退屈してしまうものです。そこでおすすめなのが、「遊び」として取り入れることです。楽しみながら繰り返すことで、無理なく筋肉を鍛え、発音がクリアになっていきます。
おしゃべり体操「パ・タ・カ・ラ」
「パ・タ・カ・ラ」は、それぞれ唇や舌、あごをしっかり動かす音です。毎日繰り返すことで、発音がはっきりしてきます。
遊び方の例:
「パ・タ・カ・ラ体操」をリズムに乗せて言ってみる(手拍子をつけても◎)。スピードを変えて「はやく!ゆっくり!」ゲームにする
舌を使った「ベロベロゲーム」
舌を自在に動かすことは、正しい発音にとても大切です。楽しく動かして筋肉を鍛えましょう。
遊び方の例:
鏡を見ながら「ベー!」と舌を出したり引っ込めたりする。口の左右端(口角)・上の歯の裏・頬に舌をつけて「どこまで届くかな?」チャレンジ!
ストロー&ふうせん遊び
息をコントロールする力も発音には重要です。ストローや風船、笛を使った呼気トレーニングは楽しさ満点!発音の明瞭さには「息の強さ・コントロール」も関わります。遊びながら自然にトレーニングしましょう。
遊び方の例:
• ストローでティッシュや紙玉を「ふーっ」と吹き飛ばす
• シャボン玉を大きくゆっくり吹く
• 紙コップを倒す「ふーふー相撲」
• 音のなる笛を吹く
ポイント:口をすぼめる・大きく開ける動きも発音に役立ちます。
楽しく遊びながらトレーニング♪

乳幼児期にお口のトレーニングをするといっても難しいですが、意外と身近な遊びでもお口のトレーニングになってる事が意外と多いです。ラッパやシャボン玉といった身近な遊びでも「息を吹く」という動作を通して口の動かし方を習得しているんです!次回は後編をお伝えいたします!

言語聴覚士*はる
経歴:言語聴覚士歴:10年目
2児の母をしながら、児童発達支援施設にて、楽しく遊びながら子供たちの「伝えたい!」という気持ちを育てることをモットーに