不器用で鉛筆やハサミが上手に使えない?上達の秘訣は○○!
ライター:作業療法士*てつ先生
2024.09.27
ペンを上手に持てるようになる年齢はおおよそ3~4歳頃を言われています。
ペンや鉛筆が持てるようになれば、次はハサミを持てるようになります。
発達障害や発達特性のあるお子さんは、どうしても手先が不器用で細かい作業をすることが苦手なお子さんが多いです。
しかし、発達障害や発達特性のあるお子さん以外でも手先の不器用な子は多くいます。
生活をしていくために必要な動作のほとんどが、細かな手の動きを多く必要とします。
特にペンやクレヨンを持つこと、ハサミを扱うことはとても優先度が高い手先の動きと言えます。
今回はそれらが上手に使えるようになるための支援をご紹介していきたいと思います。
手先が不器用とはそもそも何?
指先を上手く使うことが苦手な子は、指先に力を入れると指の関節がぐにゃっと潰れてしまい、力を入れ過ぎてしまう特徴があります。
鉛筆やクレヨン、ハサミを扱う時はそこまで力を入れる必要がないのに、最大限の力を出し過ぎてしまうため、道具を扱う際に滑らかな動きが出来ずに、細かな作業が苦手になってしまいます。
ハサミを扱う場合は手首が垂れ下がり、指の関節もしっかりと曲げることができないお子さんも多いです。
摘まむ力が弱いからこそ、余計な力が入ってしまい、指の関節が潰れたり、手首に力が入らないためにハサミを扱う時は上手く紙を切れない、などの苦手さが出てしまいます。
手先が不器用な子供がペンやクレヨン、ハサミを持つ時の特徴とは?
ペンを持つ時に多い手先の特徴としては、手首が垂れ下がり、鉛筆などを全部の指で握り持ちをしている子が多くいます。
親指、人差し指、中指の三本の指で持つことが出来ないことが多いです。
ハサミに関しては、ハサミの輪の中に指を入れる事が出来たとしても、手首が垂れ下がったままになり、紙などを切る際には力が入らないことが多いです。
ペンやハサミに共通することは、意外にも手先ではなく、手首に問題があることが多いです。
手首と指先は連動しており、手首の発達が遅れていれば、それに連動して手先の発達も遅れてしまうのです。
このようなことから、手先の発達を促すうえでキーとなるのが「手首」となります。
手先が不器用な子に!おうちで出来るおすすめトレーニング
手先の発達を促すうえで意識していただきたいことは、手首を挙げることを意識した運動を行うことです。
手先の発達を促すためには、手首を意識することも大切になります。
そのため、手首を挙げたまま指先を動かしたり、ペンを持ってお絵描きをすることは手先の発達に良い影響を与えます。
手首を挙げながら行う運動の例
・ホワイトボードや黒板に絵を描くこと・シールを摘まんで、壁に立て掛けてあるボードに貼りつける など
他、お家でも取り組める運動の例
・洗濯物を干しながら洗濯バサミを指先で摘まむ・窓などを雑巾がけする
・高い所を掃除する
・棚から食器を出して運ぶ
・ハンガーを高い所にかける
手首を挙げる意識が大事であり、ご紹介した運動以外にもアイディアがあれば試していただきたいです。 例として上げた運動は垂直面の運動であり、垂直面の運動を行うことは空中で重力に逆らって肩を挙げるため、腕や肩の発達にも良い影響を与えます。
おわりに
どうしても手先の療育を考えてみると、その指先ばかりに目を向けてしまうかもしれません。 手先と連動してある関節でもある「手首」を意識することも手先の発達を促すうえで大切になります。
てつ先生
経歴:作業療法士 11年目
作業療法士として働いています!
感覚統合や運動療法、作業活動などを通して、子供達が楽しく成長出来る事を目指して日々努力しています。