
- 6歳
まずはじめに、お子様はすでに診断を受けていらっしゃるとのことで、医療と連携をしている点、文面から察するにかなりお勉強をされている点、できないことではなくまず“できること”を教えて下さる点が素晴らしいとしか言えません。私たち言語聴覚士は、できないことをひたすら練習するのではなく、やはり「できること」を横に広げていくという考え方をしますので、お子さんのできていることを知ることがとても大切なのです。
お家でできるトレーニングとはいきませんが、「生活の中に組み込めること」はございます。いろいろな考え方はありますが、お子様は日々外の世界で頑張っています。お家までをもトレーニングの場にしてしまうと、安らげる場がなくなってしまいます。そのため、「生活の中に一工夫」程度に練習していくことが望ましいと考えております。まずは、【チョウダイの拡充】でしょうか。ほしいものともう1つのものを見せ、選択してもらいます。2語文ができそうであれば、「○○+チョウダイ」の表現、難しそうであれば「指差し+チョウダイ」の表現など、チョウダイを使う物・場面を広げていくことが大切です。また、キーとなるのはやはり「ことばの理解」でしょうか。相手の言ったことがわからなかったり、返し方が分からなかったりする際に、ことばを繰り返すことが多いように思います(それが心地よいために行っている方もいますが・・・)。日常の状況や表情をヒントにすることで、ことばの理解が深まっていきます。たとえば、上着を羽織りながら「お外、行くよ~!」、コップを片手に「ジュース、飲む~?」のように、一目見て意図が伝わるようなヒントを与えることを日常に組み込むといいと思います。もう既にやっておられそうですが・・・。
質問者様がお困りである「うまく伝えられず癇癪を起こす」という状況、見ている側からは非常にもどかしく、わかってあげられないことに胸が痛くなってしまいますよね。ことばの発達には、順番があります。ことばの理解とコミュニケーションの土台ができると、お話しをする・・・といった順番です。言いたいことを伝える際も順番があり、まずは目の前のことについて伝える、次第に、少し過去を振り返って…過去の経験を振り返って…などと、目の前にない情報についてお話しできるようになります。お子様は、少し前の記憶についてお話ししたいのですね。しかしながら、まだ振り返ってお話しする方法やスキルを獲得している途中またはこれから獲得していくのかもしれません。まずは、日常の会話を、目の前の情報について行っていく経験を積み重ねるのはいかがでしょうか。伝わらないことに対する癇癪は、すぐにはなくなりませんが、言いたいことが伝わったという経験を積み重ねることが大切です。目の前のごはんについて、「今日は○○だね。おいしそうだね。」と共有したり、写真を見ながら「△△に行ったね。楽しかった。」などとお話ししたりし、伝え方や表現の仕方を身に付けていきましょう。
上手く言えない場面では、伝え方やジェスチャーで、伝える見本をみせて、「いいよ」と承認してもらえる経験をしていくのかなー思います。我が子も自閉ありで、玩具で上手く遊べない。お絵描き思うように出来ない等で
ちゃぶ台返しおこりますが「手伝ってーて言ってみて」⇒「てつだってー!💢💢」⇒「いいよ」⇒玩具並べれた、理想の丸かけた、など問題解決キーワードつくってます、
上手くいくかはそその時々ですが💦
自閉症スペクトラムと発達遅延症の診断があり今支援級に通っています。親として1番気になっているのが言語の遅れです。身体的な障害がなく見た目では分からないので理解されにくく本人もさほど気にしていないのがネックです。年齢的にも周りの子が多感になる時期に入る為トラブル予防の為に言葉でルールを伝えますがいまいち理解できていない様で少しトラブルが最近増えてきてます。病院に相談していますが本人に言葉を習得しようという意思が強くならない限りこちらからアクション(療育)をしても入らないと言われてどうしていいのか分からず困っています。放デイも何ヶ所か行かせましたが言葉のトラブルがありあいません。将来の為の不安の気持ちから熱が入ってしまい怒りすぎてしまいます。障害がグレーでどうしてあげたらいいのか悩んでいます。
2024/3/16 20:43
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お子様のことばの遅れを心配なさっているのですね。「不安の気持ちから熱が入ってしまう」「怒りすぎてしまう」質問者様のお気持ちもわかります。怒っても意味がないことは頭でわかっていても、ついつい言いすぎてしまうものです。怒った後に、怒りすぎてしまったことを反省する「反省会」も、辛いものがあります。しかしながら、ことばで怒っても、お子様には届いていないかもしれません。なぜ怒られているのかがわからない、何を注意されているのか分からないという状況かもしれません。「教えてあげる」というスタンスに、少しずつシフトしてければいいのだと思います。
質問文にありました「本人に言葉を習得しようという意思が強くならない限り・・・」確かにそうとも言えますが、それをずっと待っているのでしょうか?それはいつ来るのか・・・、見通しが持てないのは、子どもはもちろん大人も苦手です。まずは、「ことばを聞くこと」「聞いて理解すること」が楽しい・うれしいことあるということを共有しましょう。そのように仕向けるのです。おやつのときに、「…今日は○○だよ~」と小声で伝えてみたり、お出かけの時に「今日は△△に行くよ~」を身振りで伝えてみたりと、相手のことばや意図を「知りたくなる!」状況を、ストレスにならない程度に作ってみてはいかがでしょうか。
周りが多感になる時期…はさておき、一番はお子様が抱えている困りごとについてです。もしかしたら、お子様はことばで話すこと以外にも、ことばを理解すること、コミュニケーションの全般的な苦手があるのではないでしょうか。状況という手がかりがあればことばを理解できるかもしれませんが、ことばだけの指示や説明では理解が難しかったり、長い文になると理解が難しくなってしまったりするのかもしれません。また、相手の気持ちや行動・ことばの意図をくみ取ることに苦手さもあるのかもしれません。大切なことを伝える際には、事前に大事なことを話すことを伝え、写真や絵、状況など見てわかる情報をフルに使いながら伝えてあげるといいでしょう。しかし、お子様にとってどのような手がかりが有効なのかはわかりかねます。医療機関などで、心理検査は定期的に実施しておりますでしょうか?その結果をもとに、お子様にあった支援や伝え方を捉えていくといいでしょう。
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2歳から発達支援に週に1回通園しているが、発音のさ行がなかなか言えない、たまに何を言っているのか分からない時あり、どうすればいいでしょうか?
2024/3/13 12:56
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2歳から発達支援に通園していらっしゃるのですね。早くから、お子さんの発達のサポートができる場所と繋がることができるのは、保護者様の理解や行動があってこそだと思います。お子様にとって、発達支援の事業所が安心できる場所であるといいですね。
サ行音が言えない状況なのですね。可愛らしい反面、「いつ言えるようになるのか・・・」と不安になってしまいますね。「サ行音が言えない」という状況も様々で、【さかな】が「あかな」や「ちゃかな」、「たかな」になること、または日本語では言い表せない音に歪んでしまうなど、様々な誤りがあります。発音の完成には個人差があり、指標は様々であるものの、おおよそ5~6歳頃に正しく発音することができるようになります。サ行音は、発音の方法(構音方法)が繊細で、細かな動きが必要となります。そのため、完成に時間がかかるのです。そのため、自然な獲得が見込める状況であれば、「もう少し様子を見ましょう」となることが多いです。自然な獲得が難しい誤りであれば、訓練の対象となり得ますので、言語聴覚士のいる機関に相談してみるといいと思います。
しかしながら、「様子を見る」とは、何を・どのようにみるのか…。なかなか、丁寧な説明が受けられないことが多いです。様子を見るというより、「お子様の発音の発達にとって、より良い関わりをしていく」が正しい気がします。
① 正しい発音を聞く機会を増やしましょう
「さ・か・な」のように区切って聞かせる必要はなく、「さかな」のように、正しいサ行音を、自然な速さで、自然なアクセント・イントネーションで聞かせましょう。
② 言い直しは避けましょう
発音の誤りがあるということは、発音の方法そのものを誤って習得しており、言い直しをさせても、正しく発音することができません。言い直しはさせず、話す意欲を優先し、さりげなく正しい発音を耳に入れましょう。
最後に、今現在通園している事業所は、言語聴覚士が在籍している事業所でしょうか。福祉の事業所であれば、支援員と発音について相談し、個別支援計画書に発音に関する計画が組み込まれていれば、現在通園している事業所でも発音の訓練ができるのだと思います。まず、その事業所が発音の指導を行うことができる体制であるのかをまず確認することが大切です。発音の訓練をするためには、ことばの発達の状況を確認したり、耳の聞こえの検査や口の中・歯列などの異常の有無を確認したり、発音の検査をしたりと時間を要します。必要であれば、一度言語聴覚士が在籍している機関に相談してみるものいいでしょう。
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来月で5才年中になる娘(ASD+知的あり)です。
【できること】
・「〇〇ちょうだい」などの要求の言葉
・相手が言ったことをそのまま返す(エコラリア)
・ひとりごと(主に歌や動画の台詞(喃語混じり))
【困っていること】
・やりたいことがあるが、うまく伝えることができずキーキーと癇癪を起こす、もしくは知っている言葉(例:ごはん等)で伝えてくる。
・会話のやり取りができない
・こちらからの要求に応じない(やりたいことを優先しがち)
言いたいことが言えず、娘も親の私も共にもどかしい気持ちになります。
お家でできるトレーニング方法を教えていただけますでしょうか。