【体験談】発達障害児の公園トラブル!お友達と楽しく遊ぶためにとった対策

ライター:当事者ママ*まき

2024.07.01

発達障害児にとって公園はさまざまな刺激があり、他者とのトラブルが多い場所でもあります。 特に人の多い公園はトラブルが起こりやすく、幼児期は人の少ない公園を選んで遊んでいました。 今回は、我が家が実際に直面した公園でのトラブルとその解決策についてお話していきたいと思います。

借りたものをなかなか返せない

公園で、お友達が持っているものすべてに興味を示していた我が子。 社交的な我が子は、気になるものを持っている子を見つけるとすかさず話しかけ、お友達の遊んでいるものを貸してもらうことが多々ありました。 しかし、もっと遊びたい気持ちが強いあまり、「少し使わせてもらったら返す」ということができませんでした。 なぜなら、この「少し」がどれくらいなのかがわからなかったからです。

「少し貸して」を理解するために

そこで、我が家は「あと何回使ったお友達に返そうね」や、時計を見せて「長い針がここまで来たらお友達に返すよ」と言った声掛けを常にしていました。 最初は、聞く耳を持たず苦戦しましたが、ちゃんと返せたときはここぞとばかりに褒めました。 すると、「もっと遊びたかった!」と怒りながらもお友達に返せるようになっていったのです。 ここまで来るのに数年かかったので、ゆっくりと長い目で見てあげることが大切だと思いました。

順番が待てない

公園の遊具で順番が待てないという経験はないでしょうか。 我が子は、ブランコが大好きで公園に行くと必ず利用します。 しかし、他のお友達が先に並んでいる場合はどうでしょう。 我が子は、大好きなブランコにしか意識が向いていないので、並んでいる子の存在など気付かず割り込みをしてしまうのです。

遊具の順番待ちの難しいところは?

そもそも公園は、「どこに列を作って並ぶ」ということが決められていないため、先にお友達が並んでいたよ!と言ったところで、 「あそこに並んでいるのがわからなかった、自分が先だ!」となってしまうのです。
そこで、遊具を使う前に、「いまみんなここに列を作って並んでいるね!」と目と耳でしっかりと認識させることで、子供も納得して並ぶことができるようになっていきました。

思い通りにならず癇癪を起こす

公園では、鬼ごっこやかけっこ、ドッチボールなどお友達と一緒になにかを決めて遊ぶことも多いかと思います。 その中でも、鬼ごっこのような遊びは、勝ち負けに強いこだわりを示す発達障害児にとってとてもハードルの高い遊びです。
我が子の場合、まず鬼決めの時点で癇癪を起こします。
「鬼になりたくなかった」の日もあれば、「鬼になりたかった」の日もあります。

どうやって鬼ごっこを
楽しく遊べるようにした?

そこで、鬼決めをする前にお友達全員の前で「じゃんけんで鬼を決めるけど、負けた人が鬼でいいかな?」と、我が子も含めて全員でルールを確認します。 この「みんなでルールを確認する」ということが大切で、これをするだけで癇癪を起こすことはぐっと減りました。

次に、鬼ごっこは負けて悔しかったことを共感するようにしていきました。
・負けてしまうこともある
・負けても大丈夫
・ママも負けて悔しいことがある
…といったことです。 現在小学生になった我が子ですが、勝ち負けのこだわりは少しずつ薄れてきたように感じます。

砂をかけてしまう

砂場が大好きな我が子は、山を作ったり水を流したりと、すごい集中力を発揮します。 当然、まわりのお友達はなにを作っているのか気になって近寄ってくることも。
しかし、こだわりの強い我が子は、お友達に触られるのをとても嫌がります。 少し触られてしまったときは、「やめて!」と言ってお友達に砂をかけてしまうことが多々ありました。 この「砂をかけてしまう」という行動は、本当に頭を悩ませました。

どんな風に伝えて改善した?

そこで、ここでも「触られたのが嫌だったね」と共感しつつ 「お友達は、あなたの作っているものがすごいから気になって見に来てくれたのだよ」と、お友達の気持ちを伝えるようにしました。 すると、次第に「いまお山でトンネルを作っているから触らないでね」と、自分の作品をお友達に見せるために、気持ちを言葉で伝えられるようになっていったのです。

まとめ

今回は、実際に我が家で起こった公園でのトラブルとその解決策についてお話させていただきました。 公園という誰でも利用できる環境でのトラブルは、我が家も本当にいろんなことを経験しました。
しかし、トラブルが起こるから行かない選択肢ではなく、どうしたらトラブルを最小限に抑えてお友達と楽しく遊べるのかを子供と一緒に考えることで、 子供自身も成長していくのではないでしょうか。 人の少ない公園から始めるなど、スモールステップで少しずつ他者との関わりを持つことで、子供の新たな可能性が開けることを願っています。

※この記事は体験談として掲載させていただいております。気になる症状がある方は医療機関への受診をお願いいたします。
※写真はイメージです。

当事者ママ*まき

保育士資格保有。発達障害の子供を育てる2児の母です。毎日明るく楽しくをモットーに子育てしています。


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