「ことばの教室」って?受けられる支援と選び方を解説

ライター:言語聴覚士*はる

2024.08.09

子どもの言葉の発達に不安があるパパやママが一度は耳にしたことがある「ことばの教室」。一体どんな支援が受けられて、どんな子が対象なのか気になりますよね。
今回は「ことばの教室」について詳しく紹介しますので、気になっている方の参考になればと思います!

ことばの教室とは?

ことばの教室とは大きく分けて2種類の教室があります。

①言語通級指導教室
(特別支援学級や小学校・中学校の教室)

対象:小学生~中学生の子ども
発音が不明瞭、コミュニケーションがとりにくい、吃音(きつおん)など言葉のさまざまな問題に対して、遊びを通して「言語」「非言語」のコミュニケーション力を伸ばします。 その他にも「言語理解」や「聞き取り」の取り組みも行っています。 一般的に通常自分の過ごしているクラスで学校生活を行い、時間になると言語通級指導教室に行き、必要な支援を受けるという過ごし方です。 最近では、発達性読み書き障害や自閉スペクトラム症、ADHDといった発達障害を併発する児童も増えており、そちらへのアプローチも併せて行う教室も多いです。
指導形式は基本的に個別指導が中心ですが、場合によってはグループ活動を組む場合もあります。

具体的な指導の内容については、保護者や本人のニーズや在籍学級の実態に合わせて合ったものを組み立てていきます。また、学級担任やご家庭へのアドバイスも行い、児童の過ごしやすい環境を整えていきます。
その学校のことばの教室に先生によって、どんな取り組みをしているか、どんな考え方かは様々なので、気になったときは子どもが通う学校の「ことばの教室」に連絡してみるとよいでしょう! 通う学校にことばの教室がない場合は、近くに学校の「ことばの教室」に通う自治体もあるようなので、一度確認してみるとよいですよ♪

②民間の教室

対象:幼児~その教室が定めている年齢の子
国家資格である言語聴覚療法士による療育が受けられる場所です。 通級指導教室や特別支援学級に通うには、就学支援委員会の審議によって指導の必要性を認められる必要がありますが、民間の場合はそういった審議は不要で、 その教室に直接問い合わせることで通えるのでスムーズに支援が受けられます。 また、通級指導教室にいる先生は、学校の先生であることも多く、言語聴覚療法士の療育を受けられないところもあるので注意してくださいね。

近くに民間のことばの教室がない場合は?

なかにはオンラインでの指導を行っている教室もあるので、近くに民間のことばの教室がない場合はそのような方法で支援を受けてもよいでしょう。しかし民間の教室の場合、指導は有料となる点に注意が必要です。 ただ、初めての相談は無料で行います!というところもあるので、まずは相談だけしてみるというのもよいですよね。
また医療機関や児童発達支援施設が、ことばの教室を設置していることもあります。こちらは受給者証(障害福祉サービス受給者証)があれば料金が安くなるので、必要な手続きは自治体で行ってみてくださいね。

通うメリットって?

どちらの場所も、幼少期や就学時の早い時期から支援を受けられるので、コミュニケーションの取りやすさを感じている方も多いようです。 また、関わり方のアドバイスをもらえるので、自宅や集団活動で関わるときの工夫の方法がわかりますよ。 そして何より、身近に専門家がいるので、その都度悩みを伝えられるところが良いところですね。

まとめ

今回はことばの教室がどのような場所でどんなことをするのかお伝えしました。 それぞれの場所で、対象となる年齢の子や実施している場所、行くための方法が変わります! 気になっているパパやママは自分のお子さんにどのような支援を受けさせたいか、今何歳なのか確認して、合った場所に問い合わせをしてみてください!

はる

経歴:言語聴覚士 10年目

2児の母をしながら、児童発達支援施設にて、楽しく遊びながら子供たちの「伝えたい!」という気持ちを育てることをモットーに

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