【言葉の遅れ】お家でできる!発語促進トレーニング!

ライター:言語聴覚士*おまんじゅう先生

2024.04.10

子どもの言葉の成長には個人差がありますが、ことばの発達の遅れが気になるご家庭も少なくありません。今回は言語聴覚士からのアドバイスで、お家で手軽に実践できる発語促進トレーニングの方法をご紹介します。子どもの可能性を広げる第一歩を、一緒に踏み出しませんか?

1. 子どもの言葉の成長をサポートする日常のコミュニケーション

言葉の発達は、子どもの成長において極めて重要な要素です。家庭での日常生活においても、親子でのコミュニケーションを大切にすることで、言葉の発達を促進させることができます。ここでは、家庭内での日常的なコミュニケーションがどのようにして子どものことばの発達に貢献するのか、それにはどのような工夫が必要なのかについて説明します。

言葉への興味を促す環境作り

子どもが自然と言葉に興味を持ち、自ら発達していくためには、日常生活における言葉への刺激が非常に重要です。絵本を読み聞かせたり、歌をうたったりすることは、言語に対する興味をかき立て、語彙力の向上にもつながります。また、子どもの質問にきちんと答えることで、コミュニケーションを重視する姿勢も示すことができます。子どもが何に興味を持つかは一人ひとり異なりますが、日々の生活の中で言葉に触れる機会を増やしてあげることが大切です。

親子でのやりとりを大切にする

親と子どもとのやりとりの中で、子どもは言葉を学んでいきます。毎日の何気ない会話の中で、子どもが新しい言葉を聞いたり覚えたりすることは、発語促進に効果的です。ここでのポイントは、子どもの発言を待って、それに対する反応を示すこと。また、子どもの発言に対して繰り返し応答することで、子どもは自らの言葉が正しく伝わっているという認識を持つことができます。これが言葉の適切な使い方を身につける大切なプロセスとなります。

発語促進における具体的なトレーニング方

言葉の発達には、日常生活における自然なやりとりだけでなく、意識して取り組むトレーニングも有効です。その一つが「言葉のパズル遊び」で、単語やイメージを覚え、組み合わせる活動を通じて、語彙力を向上させます。また、特定の単語をテーマにして「今日の単語」とし、その日に使える場面を何度も作ってあげることで、実践的な言葉の使い方を身につけさせることができます。これらの積極的なトレーニングを家庭で行うことにより、言葉への関心や発達を助けていくことができるでしょう。

言葉の大切さを理解して

私たちの日常生活において、言葉が果たす役割は非常に大きいです。子どもが言葉を学ぶプロセスは、単に単語を覚えるだけではありません。言葉を通じて、感情を共有したり、思考を伝えたりする基本的なスキルを育てていくことが大切です。特に、ことばの発達が遅れがちな子どもたちにとって、家庭でできる発語促進トレーニングは極めて重要であると言えるでしょう。言葉の基礎をしっかりと築き、豊かな表現力を身に付けさせることが今後の発展につながります。

発語を促す環境づくりが鍵

言葉の獲得には、日々の環境が大きな影響を及ぼします。家庭で意識的にことばの刺激を提供することが、ことばの発達の遅れのある子どもの成長に寄与するのです。具体的には、子どもが関心を持ちやすいアイテムや活動を選び、それらを通じて自然に言葉を使う機会を増やすことがポイントです。例えば、絵本を読むことで、物語の中の単語やフレーズに興味を持たせ、繰り返しの読み聞かせで言語を身につけさせることができるでしょう。また、普段の会話の中でも、子どもが言いたいことをくみ取り、言葉で表現する練習をさせることが大事です。

身近な物を使った言葉遊び

普段の生活の中でできるトレーニングとして、言葉遊びは効果的です。言葉遊びにはさまざまな種類がありますが、例えば「ふれあい遊び」を取り入れることで、親子のコミュニケーションを深めることができます。子どもが物事に興味をもつように導き、それに名前や簡単なフレーズを付け加えることで、言葉への理解を深めていきます。ぬいぐるみやおもちゃを使ったロールプレイも、発話を促すのに役立ちます。大切なのは、子どもが楽しく参加できるような活動を選び、自然な形で言葉に触れる機会を提供することです。

コミュニケーションの基本を育てる

ことばの発達遅れのある子どもへのサポートは、単に言葉を発する能力を高めることに留まりません。コミュニケーション能力全般を養うことも重要です。これには、聞いたことに対する反応や、基本的なマナー、順番待ちなど、日々の繰り返しの中で自然と身につけさせる育成が欠かせません。子どもが人との相互作用を通じて、相手の言葉や表情や身振りなどの非言語的な要素を理解し、適切に反応できるようになることが目標です。反応する過程で新しい語彙や表現を導入し、じわじわと言語能力を拡張していくのが効果的なアプローチでしょう。

まとめ…

今回、言語聴覚士から子どもの言葉の発達の遅れと、お家でできるトレーニングなどをご紹介させていただきました。是非、この機会にみなさんのお子さんとコミュニケーションをとるきっかけを作っていただいて、より良く明るい家庭を築いていってほしいと願っています。最後までご覧いただきありがとうございました。

おまんじゅう先生

経歴:言語聴覚士 4年目

言語聴覚士 4年 現在児童発達支援・放課後等デイサービスにて発達障害のある子どもたちに支援をしています。